ノラと呼ばれた男【弐】

「ふふ、なんでもなーい」


「んだそれ」


「ごめんごめん、それより迅くん今まで何処行ってたの?」








何気なく聞けば、少しばかり表情を苦くした後、

「生徒会室に顔出してきた」

小さく呟いた。まるで、聞くな、と言わんばかりに。



「生徒会、室?」

嗚呼、そう言えば…………………………

『生徒会、と言えば先輩方、全員S クラスらしいよ?』

なんて会話を、つい最近聞いたような。




同じ学校なのに、顔、会わせないからなぁ。『生徒会』って言われてもピンと来ないんだけど、

「迅くん、生徒会に呼び出されたの?」


「……いや、」


「まぁ…………あれだ、掃除をな」


「………………掃除?」









そう言われて思い浮かぶのは、箒を持った生徒会の先輩たちの図……ではなく、


「あいつら、すげぇ俺らよりえげつないからさ」


掃除イコール喧嘩の後処理、が正しく

校内清掃に貢献しているのだと察した←





「へぇ……一度は会ってみたいな」


「止めとけ、あれはタチが悪い」


「そうなの?もしかして、知り合い?」





「…………………………まぁな」


と、少しばかり間が空いた。まぁ、さっきから聞くなオーラ出してたもんね

分かってんなら聞くなよ、って話だけど←笑



「おっ、お待たせ、しました、カフェラテです」

そんなこんなで、迅が頼んだカフェラテを田中くんが持ってきた。勿論、ド緊張しているであろう田中くんは、微かに手が震えていた。

怖い、とかの緊張ではなく、

多分………………憧れからくる緊張、かな




「嗚呼、悪いな。此方、手伝わなくて」



「ふぇ!?いえっ!そんなっ!

い、いそっ、忙しいんですからっ、こっ、……此処ではゆっ、くり…………してくださいっ」