ノラと呼ばれた男【弐】
























「いる、…………つってんだろ」




今にも消えてしまいそうな声で……、

と言うか顔が真っ赤でゆでダコ状態だ。







(こんな時雨………………初めてみた)


いつも馬鹿言ってるか、不機嫌顔しか見せない時雨にこんな表情させる女の子

その子が皆の『大切な子』なのか



「その子と回らないの?せっかくの祭りなのに」



「は?あー…………別に」



「?」



「校内にいねぇから」

ポツリと落とされた言葉。それに目を見開いたのは私で、

「他校、なの?」

思わず漏らした一言。他校なら完璧に首尾範囲外になるし、大体、他校の子をどうやって守るんだよ?って話し。

でも逆に言うなら、『あちら』側からも狙いにくい相手となるが…………、




「いや、…………同じ学校」



ですよね!?まぁ、羽音の口調からして同じ学校かな?とは思ったけどもっ

やっぱ同じ学校かぁ

「つかさ、……その、なんだ、……」



「ん?どうしたの?」



「お前は……居んのか………………」









微かに動いた唇は『大切な奴』と、音にはならずに消えた。