と、つい先程まで客の接待に追われていた羽音が紙コップを二つ、両手に持ちながら藍と入れ替わりで、自分の前へと腰掛ける。
勿論、彼の洋服は朝と同様同じもの
心なしか男性客からも熱い視線を受けられていらっしゃる羽音様は、それに気付いていないのか。はたまた気付いてて気付かないフリをしているのかは分からないが、その熱し線にはスルー
「あ、うん、飲める
……お客さん、呼んでるよ?」
遠くで羽音を呼ぶ声が聞こえたが、羽音曰く「ふふっ、幻聴だよ」だそうで。
げんちょ……、なわけあるかいっ!?
「あっはは、…なんか、ごめんね、」
「ん?何が?」
いや、何が、と……聞かれて、間違ってたら『勘違い野郎』になっちゃうんだけどさ、
もしかしなくても、自分に………………、
「皆、自分に気遣ってる、かな、って」
自分が一人にならないように、必ず誰かが『この』席にやって来る。
だから、もしかしたら『気を使わせてる』かな?って思ったんだけど……、
「ふふっ、気は使ってないと思うよ?」
「え?」
「ただ、今日は、ちょっと『やっかい事』が起きたから……、
校内に詳しくない君を一人にするのは危険なんだ」
と、そんな言い回しをする羽音は……
いや、羽音たちは『状況把握』がどこまで出来たのか、
まだ……主犯各である壽は“動いて”いない
それとも、自分の勘が外れた……?
こんな好機なチャンスに何もしてこない?
自分の考えが杞憂に終わるのか――――――――――――………………
ふと、手元に視線を落とせば。
羽音にさっき貰った珈琲が視野に入った
そっと両手でそれを持てばまだ温かく、ゆらりと湯気が立ち、香ばしい香りが鼻をくすぐる。
あ。なんか凄く上品な匂いだなぁ
豆の種類とか全然分からないけど、流石にこの珈琲がインスタントでない事だけ分かった
香りにつられ、一口、口に含めば。
程よい苦味と風味に包まれ、無意識にも息を吐く。
「これ、すっごく美味しい」
「ふふっ、それは良かった
家に合ったからね、持ってきてみたんだ」
「へぇ、そうなんだ、なんか……高そうな味がした」
自分なりに精一杯、褒めた……のだが、
なぜか自分が発した台詞にツボったらしく、羽音が噴き出した。然も楽しげに、お腹を抱えて笑い出す。
まさかの爆笑。
思わず、それをマジマジと見ていた自分に
羽音は、笑い過ぎて流れた涙を拭い、
優しげな笑みを向け―――――――――
「イチくんは、一華ちゃんに似てるね」
まさかの爆弾発言を羽音が投下した
あまりの不意打ちに、驚愕と言う名の表情を隠せないでいた
………………………………が、
「ふふっ、他人の空似。なんてあるんだね」
似ている。イコール。同一人物。
には結び付かなかった様で、どっと冷や汗が吹き出した。何これ、心臓に悪い
なんて、内心で呟きながら苦笑する。
「そ、……そんな事より…………
皆は大切な人と、回らなくて、いいの?」
勿論、彼の洋服は朝と同様同じもの
心なしか男性客からも熱い視線を受けられていらっしゃる羽音様は、それに気付いていないのか。はたまた気付いてて気付かないフリをしているのかは分からないが、その熱し線にはスルー
「あ、うん、飲める
……お客さん、呼んでるよ?」
遠くで羽音を呼ぶ声が聞こえたが、羽音曰く「ふふっ、幻聴だよ」だそうで。
げんちょ……、なわけあるかいっ!?
「あっはは、…なんか、ごめんね、」
「ん?何が?」
いや、何が、と……聞かれて、間違ってたら『勘違い野郎』になっちゃうんだけどさ、
もしかしなくても、自分に………………、
「皆、自分に気遣ってる、かな、って」
自分が一人にならないように、必ず誰かが『この』席にやって来る。
だから、もしかしたら『気を使わせてる』かな?って思ったんだけど……、
「ふふっ、気は使ってないと思うよ?」
「え?」
「ただ、今日は、ちょっと『やっかい事』が起きたから……、
校内に詳しくない君を一人にするのは危険なんだ」
と、そんな言い回しをする羽音は……
いや、羽音たちは『状況把握』がどこまで出来たのか、
まだ……主犯各である壽は“動いて”いない
それとも、自分の勘が外れた……?
こんな好機なチャンスに何もしてこない?
自分の考えが杞憂に終わるのか――――――――――――………………
ふと、手元に視線を落とせば。
羽音にさっき貰った珈琲が視野に入った
そっと両手でそれを持てばまだ温かく、ゆらりと湯気が立ち、香ばしい香りが鼻をくすぐる。
あ。なんか凄く上品な匂いだなぁ
豆の種類とか全然分からないけど、流石にこの珈琲がインスタントでない事だけ分かった
香りにつられ、一口、口に含めば。
程よい苦味と風味に包まれ、無意識にも息を吐く。
「これ、すっごく美味しい」
「ふふっ、それは良かった
家に合ったからね、持ってきてみたんだ」
「へぇ、そうなんだ、なんか……高そうな味がした」
自分なりに精一杯、褒めた……のだが、
なぜか自分が発した台詞にツボったらしく、羽音が噴き出した。然も楽しげに、お腹を抱えて笑い出す。
まさかの爆笑。
思わず、それをマジマジと見ていた自分に
羽音は、笑い過ぎて流れた涙を拭い、
優しげな笑みを向け―――――――――
「イチくんは、一華ちゃんに似てるね」
まさかの爆弾発言を羽音が投下した
あまりの不意打ちに、驚愕と言う名の表情を隠せないでいた
………………………………が、
「ふふっ、他人の空似。なんてあるんだね」
似ている。イコール。同一人物。
には結び付かなかった様で、どっと冷や汗が吹き出した。何これ、心臓に悪い
なんて、内心で呟きながら苦笑する。
「そ、……そんな事より…………
皆は大切な人と、回らなくて、いいの?」


