「決断しろ、
依頼を遂行するなら、今だぜ?」
爛に来た依頼。
それは‘’俺‘’を消すこと。
だが、コイツは俺に「自分を潰せ」と言う
それは、何故か。
その依頼は……嫌でも従わなければならない、何かがあるからではないのか、
音を立てて、置いた‘’それ‘’
その物体を認識するのに、塁は数分掛かり、
そして、その物体が「武器」だと理解出来た時、
「やめて下さい、」
「なぁ塁、俺は抵抗しない」
「止めて、くださ、」
嫌だ、と首を横に振る。もう、塁とすら視線は合わず。逃げるかの様に瞼を閉じる塁、
何も見たくない、
何も聞きたくない、
そう言いたげに、耳を手で押さえ、目を瞑る。まるで子供が駄々を捏ねる様に
「塁、お前に殺されても文句言えない事を俺はしてきたよ」
「っ、」
「お前の憧れるヒーローはな、そんなに綺麗じゃない」
耳を押さえる近くで、そう囁けば。
激しく音を立てて、椅子から立ち上がる
苦しそうに顔を歪め、塁の瞳が濡れる
「違う違う違うっ!
貴方は俺の……唯一のヒーローなんです」
そう言い切った後、塁は「最初から、こうすれば良かったんですよね」
と、独り言を吐いたかと思えば、
自身の首にそれを当てた。
キチチッ、と刃が外へと顔を出す
「貴方が俺を始末してくれないなら…………、
貴方を手にかけるくらいなら、」
死んだ方がましです。と、唇が動き、
塁の首を無遠慮に、カッターの刃が肌の肉を抉る…………………………、
筈だった。
それを止めたのは他でもない、
「なっ………………、にしてっ、」
他でもない俺だ。
反射で掴めば、刃は遠慮の「え」の字すら無く皮膚へと食い込む。
ぽたぽた、と赤い鮮血が机に滴った
「悪い、試しただけだ」


