もし、わたしよりも特別な存在ができたら……?
渡したくないって思ってしまうのはわたしのワガママ?
「知紘……っ」
「ん?」
わたしがギュッてしたら知紘も同じようにしてくれて背中をポンポンしてくれる。
他の子にもこんな風に触れたりするの?
そんなの、やだ……。
「離れちゃダメ……っ」
「は……?」
弱くつぶやいた自分の声。
だけど、周りが静かなせいか、それは知紘の耳にも届く。
「知紘が離れていっちゃうの嫌なの…っ」
「え、どいうこと?」
わたしの言ってることがいまいち理解できていないのか、戸惑っている様子が伺える。
「今日……可愛い子に告白されてた」
抱きしめる力が弱くなったと思ったら、キョトンとした顔でわたしを見ていた。

