ふたり横に並んで帰るいつもと何も変わらない帰り道。
だけど、今日は少し違う。
「……どーしたの?」
「え…?」
知紘が不思議そうな顔をしてこっちを見ていた。
「いつもうるさいくらい喋るのに今日は静か」
「いつもうるさいって……」
そう、いつもふたりで帰る時はだいたいわたしが一方的に話してばかり。
それを知紘は聞くだけ。だいたい相槌で、"へー"とか、"そう"とかしか返ってこないけど。
だけど、今日はわたしが話さないからお互い無言の状態になってしまっていた。
「美依がおとなしいなんて珍しい。なんかあった?」
「っ……」
昔からそう。わたしのちょっとした変化にすぐ気づいて心配してくれる。

