「ん、これ甘くて美味しい!」

「……ほんと甘いの好きだよね」


知紘は甘いものがそんなに得意じゃないからわたしが食べてるのを頬杖つきながらジーッと見ているだけ。


「今日授業が難しくて糖分不足中なのっ!」


頭使いすぎると糖分を欲するんだよ!
バカなわたしは人より頭を使うから今日はとことんお疲れ。


「へー、んじゃ僕にも甘いのちょーだいよ」


「一口食べる?」


食べたいのかなって思ってケーキをフォークに乗せて、知紘の方に向けると。


「違う、いらない」

「え、だって甘いのこれしか…」


「……もっと甘いのあるでしょ?」


自然と顔が近づいてきて


「……口元にクリームついてる」


そのままわたしの口についていたクリームをペロッと舐めた。