「あんだけあからさまにわかりやすかったんだからふつーわかる」


わたしが飲んでいたココアのコップを奪い取ってそのまま口にした。


「美依は僕がいるのに合コン行ったんだ?」


「うっ、ご、ごめんなさい」


「美依が行ったなら僕もいこーかな」


意地悪……。ニヤッとこっちを向いて
ほら、嫌だって言いなよって、すがってきなよって顔でこちらを見てるんだから。


「だ、だってさっき知紘が言った通り人数合わせだって…」


「んじゃ僕も人数合わせでいってもよくない?」


よくない……もん。


わかってるくせに、わたしが嫌がってること。


「つ、連れて行かれるまで合コンだってこと聞いてなくて」


「へー、だから?」


そうやって冷たく突き放してくるなんて。