「ち……ひろ…」
この時すべてを察した。
あぁ、またやってしまったって
心の中でぼやく自分がいる。
「……よかった、無事に帰ってきて」
「っ……」
震えてる……抱きしめる腕も声も。
こんなにも、こんなにも心配かけていたなんて。
「……教室行ったらいなくなってるし、先帰ったかと思ったら帰ってないし連絡取れないし……ほんと心配した…」
わたしってほんとバカだ。
どうせもう高校生なんだから、連絡ひとつしなくったって大丈夫だって
どうせ知紘のことだからお腹すいたって不機嫌になってるだけだって
違う……全部違う……。
知紘は昔と変わってない。
何も変わってない。
わたしのことをいつも一番に思ってくれて、大切にしてくれているのは今も昔も変わらない。
それなのにわたしは軽い気持ちで……
知紘のことをまったく考えずに行動していた自分が本当にバカだって思い知らされた。

