と、小湊さんとともに隣にある商品の倉庫へと向かう。

「いいね、それ」

上から下までくまなくわたしをみながら、小湊さんが関心している。

「自然体でいいね」

持ってきたデジカメでわたしを撮り始めた。

「ちょ、ちょっとこれは」

「写真撮って加工するから。高梨さんこういう分野、得意でしょ」

「え、本当ですか」

「顔は出さないようにするから大丈夫。やっぱり似合うわね」

これを見られるなんて、かなり恥ずかしい。

あれから何事もなかったかのように高梨さんがわたしに接してくるのが不思議だ。

社会人としてのスマートさだけで、業務時間が過ぎるとさっさとわたしを置いて帰っていった。

付き合っているはずなのに、キスも何もないってどういうことなんだろう。