まさか本当に来るとは





「先生嬉しい!
やっとクラス全員揃って!!」



「茜っちの為に来たんだよ〜。」



「ありがとう凜(リン)くん!!」





今日は珍しく全員が着席している



その中の1人を見れば不覚にも瞳が合ってしまった



そして不敵な笑みを浮かべた



まぁ茜先生も喜んでくれているし、私には関係のないことだから





「じゃあ、全員揃ったことだし席替えでもしましょうか!!」





高校に席替えなんてあるの……?
















嘘でしょ……



なんでこんなにも運が悪いのか……



5人に囲まれるなんて有り得なくない?



くじ引きなのに





「よろしくな、クロ。」





わざとらしく強めて言ってくる





「うるさい。大輝。」





ニヤニヤしながら話しかけてこないで





「なになに〜?
大輝なんで委員長と知り合いなの〜?」



「それ俺も知りたいんやけど。」





前と横の席も入ってきたし



ここはとりあえず回避しよう





「先生、目が悪いので前の席にいってもいいですか。」



「視力全然悪くねぇだろ。」



「先生、ここじゃ勉強出来ないので前の席にいってもいいですか。」



「勉強しなくたっていつもテスト1位だろうが。」





無言で席に座る





「いちいち突っかからないで欲しいわね。」



「仕方ねぇ。行くぞ。」





……どこに?



ガシッと手を掴まれ引っ張られる





「じゃあ茜さん。俺たち行きますね。」



「はーい!!仲良くしてねー!!」





茜先生少しくらい止めてください!!



あぁ本当に面倒くさいことになってしまった……