だから過去に向き合えた凜を見て思ったんだ



喧嘩も何も出来ない自分がREDMOONの一員として何が出来るのか



答えは1つ



私は私のやり方でみんなを、本当の意味での仲間にすること



全てをさらけ出し、それでもなお支えられる



……きっとそれが本来のREDMOONのあり方であり、温かさだと思うから



守られてるだけじゃ駄目なんだ



もう私の耳には赤く輝くREDMOONの証がある





「それがお前が選んだ道なのか?
自分じゃなく他人を選ぶのか?」



「うん。
麓絽には悪いと思ってる、ごめんね。」



「……ハァ、分かった。
薬はもう少し効くやつを渡しておいてやる。
だけど、これだけは約束してくれ。
無理はしないって。
無理することが、逆にお前のその選んだ道を断ち切ることになるからな。」



「うん。ありがとう。」





私を支えてくれている人がいる



それを忘れないように





「じゃあ、またね。」



「おう。」





私は診察室を出た














「なぁ、真白。
俺にはアイツを止めることなんて出来ねぇ……。
だから、早く戻ってこいよ……。
アイツが本当のことに気づいちまう前に。」





麓絽がそんなことを呟いていたなんて、私には知る由もなかった