「も〜クロちゃん助けて〜!!」
「あかん!!
テスト前に俺の脳細胞死にそうや!!」
「え、えっと……」
2人の後ろから黒い視線がひしひしと感じるんだよね……
「お嬢さん。
これも凜と慧のためだもんね?
2人が留年なんかしちゃったら嫌だもんね?」
「そ、そうだね。」
「クロちゃん……。」
「あかん、クロまでも翔の手下にっ!?」
だって、翔には勝てないし
結局、そのあともずっと2人は翔に怒られていた
私はいつも通り大輝に送ってもらった
「ありがとう。」
「あぁ。じゃあまたな。」
大輝はいつも私の頭を撫でてから帰る
私はその温もりを感じながら見送る
「ただいま。」
あぁ、誰もいない場所はこんなにも寒い
みんなに会う前は全然1人でも平気だったのに、今じゃ寂しいと思ってしまう
どうしたものか……
その時、私の携帯が震えた
開くと知らないメールアドレスからで
「……もうすぐ迎えに行く……?」
誰……?
間違いメールかな?
でも、このメールアドレスの羅列……
「……っ、痛……っ。」
頭が……痛い
思い出そうとすると靄がかかって頭がズキズキする
これは……私の知らない私に関係あるの?
そういえば、幹太さんの話以来思い出す鍵がない
シロ兄の情報も進展がない
今はテスト期間だし……少し、外で探してみようかな
家で勉強するって言えばみんな納得してくれるかな
きっと心配するだろうな
それでも、何だか嫌な予感がするんだ……