学園祭や翔の誕生日会をした秋から日は流れ、季節は冬になった



そして私たちは……少し遅い期末テストを迎えた





「ねぇ分かんないよ〜!!
誰かテストの答え職員室から持ってきてよ〜!!」



「それやった瞬間に赤点だけど?」



「翔は頭良いからずるい〜!」



「そんなこと言われてもね……。
こんなに手取り足取り教えてるのに解けないのはどうしてなんだろうね?」



「あ……えっと……。」



「凜はその頭スッカスカやからな!」



「慧も人のこと言えないんじゃない?
その問題から一向に進んでないけど?」



「……ま、まぁ?今から本気出すんや!!」





……なんだこれ



私たちは倉庫で勉強をすることになった



下でも下っ端くんたちが教科書と睨めっこしていた



だけど、翔にしごかれている凜と慧以外はいつもと何も変わらない



大輝は寝ていて、紫苑は私の隣でゲームをしている



私もとりあえずは勉強してるけど、そんなに赤点取るほどバカでもない





「紫苑は勉強しないの?」



「……半分取れればいいから。」



「あの2人、大変そうだね。」



「……翔は教え方上手い。
でも、あの2人の頭が足りないから。」





何気に貶さないの



大輝と翔は頭良さそうだし、勉強しなくても大丈夫そう



なんか、平和だなぁ