「さすがに休憩しすぎたかな。」
「大丈夫だろ。」
みんな女子に囲まれて疲れてないといいけど
そんなことを思いながらクラスの近くまで来た時
クラスの前で翔と、翔によく似た男の子が話をしていた
「なんでこんなところにいる。」
「別に、兄さんに会いに来ただけだよ。
必死に自由を満喫してるであろう兄さんの顔を拝みに来たのさ。」
兄さん?
しかも、なんか……雰囲気ピリピリしてる?
「あ、そう。なら帰ってもらえる?
ここは"REDMOON"の属領だよ。」
「ふぅん?
まぁでも、正直言うと今日ここに来たかったのは僕じゃないから。
僕はただの付き添い。」
「じゃあ、その付き添ってきたやつも一緒にさっさと連れて帰りなよ。」
兄弟……だと思うのに、なんでこんなにも険悪なんだろう
翔があんなに怒ってるところ見たことない……
大輝は私を背中に隠すと、手を引いて歩き出す
「翔、どうした?」
「大輝、別にどうもしてないよ。
お客さんに帰ってもらおうと説得してるだけ。」
「客には見えないけどな。
何しに来た、浅葱弟。」
「だーかーらー。
僕はただの付き添い「昴(スバル)、こんなところにいたのかよ。」」
翔の弟の後ろから歩いてきたその人に、私は声が出なかった
その輝く金髪は、私の記憶のまだ新しいところにあって
「そっちが勝手にいなくなったんでしょ。
で、話してた女の子は見つかったの?」
「全然見つかんねぇの。
……あ?なんでREDMOONがここにいんの?」
その人は、私たちを視界に捉えるなり、態度が変わった
それは……明らかに敵を見る瞳だった
「それは俺たちのセリフだ。
なんでてめぇがここにいる……
"Blue sky"長、如月拓斗(キサラギタクト)。」
「あと、副長の浅葱昴(アサギスバル)もだよ。」
……Blue……sky……?
あの時、助けてくれた拓斗が……Blue skyの長……?
REDMOONと対立するBlue sky
そのトップ2がここに揃った……


