｢……クロ、疲れてない？｣
｢大輝と並んで１位は凄いね〜！！｣
凜と紫苑は午後からのシフトらしく、両手に抱える食べ物を見る限り、宣伝も兼ねての外回りだったみたい
｢自分でも半信半疑だけどね……。
それより、どんな感じだった？｣
｢みんなすごかったよ〜。
僕たちは下っ端たちのお店を回ってきただけだけど、こんなに食べ物貰っちゃった〜。｣
｢……食べきれない。｣
たこ焼き、焼きそば、お菓子……りんご飴まである
｢ふふっ、あとでみんなで食べよっか。｣
｢クロ、４番指名入っとんで？｣
あ、忘れてた！
｢慧ありがとう！！
じゃあ、また後でね！！｣
｢頑張って〜。｣
そういえば、午前からこんな動きっぱなしで休みあるんだろうか
｢ご指名ありがとうございます。クロハです。｣
｢うわ、本当にクロかよ。｣
｢こりゃあすげえな！！｣
｢……え……麓絽に航さんっ！？
どうしてここに！？｣
いつもの白衣とスーツ姿じゃなく、私服姿でさも当たり前のように座っている２人
｢いや、クロが男装するっていう噂を聞いてな？｣
｢こりゃあ兄貴分として行かないわけにはいかねえだろ！？｣
誰情報よ！！
まったく……
｢ていうか、なんで２人が仲良く学園祭に来てるの？｣
｢あ？そりゃあ……なぁ？｣
｢そんなの決まってんじゃねぇか！！｣
｢｢俺たち、ここの卒業生だからな。｣｣
ここの……卒業生！？
｢そんなの聞いてない！！｣
｢いや、察しろよ。
だって俺、REDMOONの元副長だぞ？｣
｢俺はまぁ近いからな。｣
確かに……考えれば分かる
世界って狭いんだなぁ……
｢で、ホストってのは何してくれんの？｣
｢注文があればお伺いしますし、あとは時間を過ごすだけですが。｣
｢なら、クロハを注文しようか。なぁ航？｣
嫌味ったらしく言ったのに、なんでその上をいこうとするかな……っ！！
｢そうだな。なんかＮｏ．１みたいだしな！｣
私は売り物じゃないって
