「お嬢さんが測ってくれるの?
それとも向井さん?」



「めんどくせぇ。」





その後の2人が翔と大輝だなんて



大輝とは付き合ってる……んだよね?



なんか、目を合わせづらい……



そんなことを考えていると、ふとこの間のことが浮かんで……



あぁぁあ……!!



なんで大輝は普通にしてるの!?



眠そうに欠伸なんかしちゃってるし!!





「お嬢さん?」



「あ、えっと……じゃあ測ろうか。
私は翔を「向井さん、俺たちは向こうで測ろうか。」」



「ひぇっ!?は、はい……。」





翔はニコニコしながら麻里の手を引いていく



いや、ねぇ、こんなところで変な空気読まないでよ……





「じゃあまた後でね?お嬢さん、大輝。」



「あ、え、ちょっ……、」





あぁ、行っちゃった……



どうしよう



いや、もうここは測るしかないのか?





「なぁ。」



「は、はい!!」





わわわっ、声裏返った……





「ふっ、採寸するんだろ?」



「……うん。」





あぁ、緊張する……



私と大輝、2人だけの空間



そう意識するだけで、余計に私の鼓動が速くなって



衣装を作るのに必要なところを素早く測っていく



少しでもこの状況から解放されたくて





「……よし、これが最後。
腕上げて。」



「ん。」





胸周りを測る……んだけど、これじゃあ抱きついてるみたいで……



すると、背中に腕を回され、ぎゅっと抱きしめられた





「あああ、あの、大輝っ!?」





目の前に大輝の胸板があって、それだけでドキドキして



恥ずかしいけど、なんか心地よくて





「なぁ。」





顔を上げると、大輝の顔が近かった



そして目が合うと、なぜか手のひらで目を覆われた





「な、何にも見えないんだけど?」



「……っ、そういう顔するな。」



「え、どういう顔?」



「キスしてほしい、みたいな顔。」



「な……っ〜〜/////!!」





キスしてほしいみたいな顔ってどういう顔よ!



そんな物欲しそうな顔してたのっ!?





「本当に、お前といるとおかしくなりそうだ……。
お前が俺のものになったっていう事実が、未だに信じらんねぇ。」





その言葉と、早い大輝の鼓動に、私まで火照る





「……私は、大輝といれて嬉しいよ。」



「っ、だから……いや、いい。」



「え?」





大輝はそっと私の瞳から手のひらを離す



開ける視界が大輝でいっぱいになる



そして大輝は頬に優しくキスを落とした





「どんどん俺を欲しがればいい。
それで、俺じゃなきゃ満たせないようにしてやる。
覚悟しとけよ。」





そういって微笑む大輝に私は胸が熱くなる



私はもう充分大輝でいっぱいだよ



私の世界は大輝で輝いていて、大輝が率いるREDMOONが照らしてくれる



本当に……こんなにも大輝が好きなんだ



これからもずっと、大輝やREDMOONのそばにいられればいいのに……