(凜side)
今日はクロちゃんと慧はお墓参りにいってる
だから、倉庫にはそれ以外の全員がいた
それは僕たちにとって最も重要なことを話し合うため
「簡単にまとめると、お嬢さんの中には殺がいる。
だけど、お嬢さんは殺のことを知らない。」
「……殺は、クロが傷つかないように動いている。」
いつも笑顔で僕たちの中心にいるクロちゃん
確かにクロちゃんは突拍子もないことをする
僕の時も、慧の時も
クロちゃんは……あの小さい身体に何を抱えているんだろうか
「問題は、これからお嬢さんをどうするかなんだけど。」
「どうするってなに〜?
別に変わることなんてないでしょ〜?」
クロちゃんは僕たちの姫で、僕たちの仲間で
「凜の言う通りだ。
あいつはあいつだ。
何も変わることはねえ。」
大輝はやっぱり長に似合う
こういう時、迷う隙もなく決めてくれる
「そうだね。
だけど、俺たちは注意しなくちゃならない。
……殺との約束を守るために。
お嬢さんを傷つけないように。」
翔がそういうのは、麓絽さんが言ったから……


