「哀咲さんかー。意外だなー」


「颯見、俺協力しようか?」


「あ、俺も! 颯見の為なら」


「あ! あたしもあたしも!」




あーもう。
本当にこいつらの前で言うんじゃなかった。




わらわらと降りかかってくる声を振り落とすように、勢いよくベッドから立ち上がった。





一瞬にして、賑やかさが止まる。






「協力とか、茶化しとか、好きじゃない。俺と哀咲の問題だから、黙って見といて」





吐き捨てるように言うと、寝転んでいた吉田がバサっと体を起こした。





「……颯見カッケー」

「やばい、惚れる」

「ひゅーひゅー」

「藤井、茶化すなって言われてんじゃん、嫌われっぞ」

「あ、そうだった、ごめん」



あーもうなんでこうなんだよ。



はぁ、と重いため息を吐いて、ベッドに腰を落とした。