翌日。

とうとう終業式の日になった。



「おいお前ら静かに整列しろ」



太吉先生の声が、廊下の騒がしい喧騒に消える。



ざわざわとうごめく人波の間を縫って、自分の整列位置に並んだ。



「並んだら体育館移動するぞー」





昨日私は、鈴葉ちゃんと話をしに行く真内くんを止めに行くこともせず、誤解を解きに行くこともせず、ただ颯見くんの部活姿を眺めていた。



あれから真内くんはどうなったんだろうか。


真内くんには、どんなに迷惑をかけたんだろう。



罪悪感ばかりが渦巻くのに、まだ真内くんに謝ることができていない。






体が、なんだか重い。



少し、気持ち悪い。





体育館へと続く渡り廊下を、前の人に続いて進んでいく。



うだるような暑さが、汗を誘発して、気持ち悪さが増した。