テストが終わってからの一週間は、あっという間。



もうすぐ夏休みというソワソワした空気が学校中を覆っている。



あれから私は、鈴葉ちゃんに誤解を訂正する機会も訪れないまま。

終業式前日になっていた。




「そういえばさぁ、銀と哀咲さんのクラスは明日、花火合戦やるんでしょ?」


「いいよなー、太吉先生のクラス」


「なんか悔しいから残された俺ら三人でカラオケでも行こうぜ」


「あ、いいねいいね!」



放課後の部室。


いつもと変わらない吉澄さん達の緩い会話が流れて行く。



その心地良い空気を感じながら、ちらりと視線を窓の外に向けた。