好きだと伝えたくて。

“カシャッ”と音を立てて画面におさまった柳瀬と俺は、端から見れば恋人同士に見えるほどに寄り添っていて。


それと同時にそれだけ距離が近いんだということに気づき、俺の心臓はドキドキと大きな音をたて始める。


柳瀬にもこの音が届くのではないかと思うほどに大きいけれど、それでも離れるのも惜しいと思ってしまう俺もいるから、なかなかその場から動けなくて。



「く、く、黒木くん!」



そのうち切羽詰まったような声を出した柳瀬に視線を移すと、さっきの比にはならないほどに真っ赤な顔をしていて。



「は、離れてっ……」



華奢な手を俺の腕に添えてぐいっと押し返してきた。