好きだと伝えたくて。

そして手を伸ばせば届きそうな距離で足を止めると、柳瀬は俺の様子を伺うようにちらりと視線だけを上げる。



「一緒に、撮らせてくんね?」


「え?」



予想外の言葉だったのか、柳瀬は俺を見上げながらまた瞳を見開く。



「すっげぇ、似合ってるから」


「……」


「柳瀬の天使……すっげぇ、可愛い」



言ったそばから頬が熱くなるのを感じて、視線をそらそうとしたけれど、柳瀬の頬も一気に赤くなったのを見て、そこからそらせなくなる。



「顔、真っ赤……」


「だ、だ、だって! 黒木くんがっ、そんな、お世辞言うから……」



勢いよく発された言葉が、語尾にいくにつれてだんだんボソボソとした声に変わる。