好きだと伝えたくて。

SHRを終えると、みんなが慌ただしく動き始める。



「おい湊! 何やってんだよ!? 早く来いって!」



隣の席の彼女にちらりちらりと視線を移しながら観察するように見ていると、律の怒ったような声が飛んできた。


もっと見ていたい衝動にかられながらも、立ち上がって律の元へ向かう。


折角この場面にタイムスリップしたのなら、俺のしたいようにさせてくれよと思ってしまうが、周りはあの頃の俺だと思ってるからそれが叶うことはなくて。


名残惜しく後方を気にしながらそのまま教室を出た。