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「ただいまー・・・って、陽汰!?」


リビングに入ると、陽汰が耳を押さえてうずくまっていた。


慌てて駆け寄って背中をさする。


「大丈夫?深呼吸できる?」


陽汰は何度も頷いて荒い呼吸を繰り返した。


もしかして、過呼吸ってやつ!?


「落ち着いて、もう大丈夫だから。」


陽汰も少し落ち着いてきたようで、文字を打ち始めた。


《バイクの音が怖かっただけ。大丈夫。》


「本当に平気なの・・・?バイクって結構音、大きいけど・・・」


陽汰が切ない顔で笑った。


やっぱり、陽汰はあたしの家においておかなきゃダメだ。


こんな子が社会で生活していくなんて無理がある。


いつからこんなお人よしになったんだろう。



でも何故か、陽汰のことが放っておけない。