◆❖◇◇❖◆ それから夜はあたしの部屋で寝た。 陽汰はよく眠れなかったみたいだけど。 「じゃあ、行ってきます。絶対にドア開けちゃダメだよ」 勢いよく頷いた陽汰。 またいつものヘッドフォンをつけてる。 どうやらあたしが失った色らしく、そこだけ色が抜け落ちている。 夜、あたしが「それ何色?」と聞くと 怪訝そうな顔をしながらも赤色と答えてくれた。 つい最近まで見えていた色なのに。 あたしの目には不思議がいっぱいだ。