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陽汰くんはあたしを連れて路地裏や海やいろんなところを回った。


何がしたいの・・・?


最後に連れてこられたのは・・・


「あたしの家?なんで・・・」


陽汰くんが知ってるの、そう聞こうとした時。


激しい頭痛があたしを襲う。


「なにっ、これ・・・!」


あの景色、音・・・


____それはまるで、穴埋めパズルが全て埋まったかのような。


「はっ・・・」


変な汗が垂れる。


思い出した・・・。


君は、この碧眼の少年は・・・!!


「陽汰っ・・・!」


どうして分からなかったんだろう。


一番近くにいた人なのに・・・。


「ごめん、ごめんね・・・。忘れちゃって、ごめんね・・・。」


陽汰は弱々しく首を横に振る。


あぁもう、自分が情けない。


泣きたくなった。


「また、たくさん思い出作っていこうね。」


柔らかく微笑んだ陽汰だけど、どこか切なそうだった。


あたしが陽汰を忘れてたことに怒ってるの・・・?


それとも・・・。



陽汰、貴方は何を抱えているの?