好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




基本的にここは大学生のバイトが多い。それか、お昼は主婦の人。



高校生なんて存在は2人だけだ。


私と、半年前に入った同い年の松永くん。



もちろん藤田さんにそんな趣味がない限りターゲットになるのは私なわけで。




「 (お願いだから早く帰って…) 」


そう願う他なかった。




「すみませーん」

「あ、はーい!」



他のテーブルのお客さんに呼ばれて内心ホッとする。



やった、離れられる。


あとはただひたすら、藤田さんをかわして働く時間が続いた。