「もう無理…、腹破裂する…」
「Lサイズなんか食べるからでしょ?」
お店を出た時には、大志のお腹はパンパンだった。
私はSサイズでちょうど良かったけど、バカな大志は自分の限度を考えずMサイズを通り越してLサイズを頼んでしまったから。
折角カッコいい顔してるのに、本当こいつは面白いほどにバカだ。
…なんて、そんなこいつが好きな私こそバカなんだけどね。
「次はどうする?」
「んー…」
「何。まさかのお腹いっぱいで動けないパターン?」
「………」
無言という名の肯定をするこのバカに心底呆れる。
「仕方ないなぁ。じゃ、ゆっくり歩いてモール内見て回ろうよ」
「ん」
結局私達は、その日1日、このショッピングモールで過ごすこととなった。



