「そんなに笑うなら舞もやれよ」
「嫌でーす」
へらっと笑って、私は大志をその場に置いていく。
たくさん並んだUFOキャッチャーの前を通れば、私は足を止めた。
まん丸ふわふわな、手のひらサイズのペンギン達がコロコロと入っているUFOキャッチャー。
「何、これ欲しいの?」
何とも言えない愛くるしさにくすっと笑っていると、後から来た大志がそれを覗き込んだ。
「うん、可愛いこれ。大志取れる?」
「ん。余裕」
試しに頼んでみれば、案外すんなりと取ってくれようとする大志。
絶対に無理だと思ったのに、意外にもそのペンギン君は一発で持ち上がって…。



