好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




デート、だなんて雰囲気ゼロのガヤガヤとしたこの空間。



「俺、フリースローやりたい」

「え、ちょっと…!」



けど、この場所は前にも大志と来た場所だった。


2人で出かけたことが多すぎて、何目的で来たのかは忘れたけど。



とっても楽しかったことだけは、覚えてる。





「うし!パーフェクト!舞、見てたか?」

「見てた見てた。相変わらずバスケだけは上手いね〜」

「 "だけ" は余計だろ」



不貞腐れる大志にへへっと笑う。



大志は小中学校でバスケをやっていた。から、バスケだけは誰からも引けを取らない。


まぁ、高校は部活に入らず体育だけで楽しんでるみたいだけど。