「全く…」


その寝顔を見て、フッと笑ってしまう。



なんで私、こんなに尽くしてるんだろう?


今更ながらその疑問に辿り着いた。



だって私、彼女じゃないし……って、────あ。




「…っ」


やばい、忘れてた。


ふと思い出した昨日の出来事。



大志からの【助けて】のメッセージですっかり抜けていた。



────ギュッ

「っ!?」


そのタイミングで、ベッドサイドに何となく置いていた手が握られた。



熱いその手が、指が、自分のに絡む。


いわゆる、"恋人繋ぎ" というやつ。