「何か食べたの?」

「……」


問いかければ黙る大志。


あ、やっぱり食べてないみたい。



「ゼリー買って来たよ。食べられそう?」

「ん」


素直にコクリと頷く大志。


そんなこと思える状況じゃないことくらいわかってはいるけど、可愛く思えてしまうのは仕方のないことだと思う。



だって、レアだもん。


あの大志がこんなに素直だなんて。



2口だけゼリーを食べた大志は、私が買って来た風邪薬を飲んで横になる。



「舞ー…」

「ん?」

「……」


謎に私の名前を呼んだ大志は、私の返事を聞いて満足そうに眠りについた。