好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




「おばさんは?」

『…仕事』

「おじさんは、」

『仕事』


だけど、この情報を聞くと流石にため息が出る。



いくら大志でも39度の熱に1人でうなされるのはキツイものがあるだろう。


しかも大志のことだ。何も食べてないに違いない。



「分かった、行く」

『わ…、舞が神様に見える…』



昨日のことなんてすっかり忘れて、私は気付けばそう言っていた。


大志のセリフに突っ込みたいのを我慢して、荷物を準備して一度電話を切る。




「大志くん、何だって?」

「39度でうなされてるみたい」

「ありゃ〜」


心配していた莉里も、私同様特にその体温で驚くことはない。