好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




「あ、こんばんは」

「うん、こんばんは。ハハッ、ちょっと緊張してる?」



可笑しそうに笑う加賀さんは、普段のバイトの時とはまた違う雰囲気を醸し出している。



普段からオシャレだけど、なんか今日はよりキラキラしているというか…。


なんか、さすが大学生って感じ。




「うーん、少しだけ。だって加賀さん、今日カッコいいんですもん」

「…桐原さんって結構ストレートだよね」

「え、そうですか?」



一瞬視線を逸らした加賀さんに首をかしげる。



けど再びパッと向き合うと、「行こっか」と屋台の方へと歩を進めた。