好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




…じゃあ、何?


高校に入って急に可愛くなったのも、異常にモテ始めたのも、いろんな男と付き合い始めたのも。


全部全部、俺に相手してほしかったからってこと?




「…んだよ、それ」


バカな舞のその行動に、思わず拳を握り締める。



…そこまでするとか、本当バカだよ、あいつ。



けど、そこまで俺を好きでいてくれたことが、どうしようもなく嬉しいとも思えてしまう。


それくらいに俺は、お前を好きになったんだ。





「まぁ、まんまとその遊び相手に大志くんは舞を選んでくれたみたいだけどね?」



けど、次の莉里の言葉で俺は現実に引き戻される。