好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




「…っ、どうしたんだよ、突然」

「いいじゃん。お願い」

「だってお前具合悪いんじゃ…」

「大志の顔見たら治った」



渋る大志に無理矢理頼む。



こんなこと、正常な私なら絶対にしない。


こんな、恥ずかしいこと。




─────シュルッ…

「っ、おい、何して…」

「大志。好きだよ」

「…ッ!」



自分の制服のリボンを解いて、ブラウスにボタンをかける。




もう一度大志の頬に手を当てて、唇を寄せようとした。



「…っ、舞!!」

─────グイッ



のに、大志はそれをさせてくれない。


私の肩を掴んで、その距離を引き離す。