好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




それでも、どうしても大志に触れて欲しくて、触れたくて。


私はゆっくり手を伸ばして大志に触れる。




…そうだ。元々大志が誰かに本気になるだなんてあり得ない。


こいつは、昔からそういうやつ。



分かっていた、はずなのに。





「っ、舞…?」

「大志」

「…何?」



大志が動揺した目で私を見つめる。


その理由は、私が悲しい目をしてるからだろうか。優しく笑ってるからだろうか。




大志の首に手を回して、そっと口付ける。



こんなことがもう出来るのは、最後。