好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




そして、とんでもないことを言い放つ。



「桐原さんと別れたら、次は私と付き合ってくれる?」

「っ、は?」

「……ッ」



これには、大志も私も流石に驚きが隠せなかった。




「いいでしょ?どーせ桐原さんと別れたらまたすぐ誰かと付き合うんだから、大志くん」


それなのに、さらに言葉を重ねてくるこの子は最早尊敬のレベルに値するかもしれない。




……大志。


期待と不安が高まっていく中、私は図書室内へと耳を澄ませる。