好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




あぁ、今日もこんなバカを見て好きだと思う私の心は一体どうなっているんだろう。



大志は、今日の私を好きだと思ってくれてるんだろうか。




「昨日のパン、美味しかったでしょ?」

「ん?あぁ。相変わらず激ウマでした」

「えへへー。ですよねー。うちのパンは最高だから」

「バーカ。お前が作ってるわけじゃねーだろ」



正直、自分の表情筋がどう動いてるのかを考えることすら今の私には余裕がない。


だからこそ、不自然でもヘラっと笑ってその場をやり過ごす他なかった。




大丈夫。


きっかけはゲームだったけど、大志はちゃんと私を好きでいてくれてる。



そう自己暗示でもかけていないと、今の自分が保てないところまで来てしまっていた。