好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




え……?


ドクン、と心臓が音を立てる。



甘い音じゃなくて、これは明らかに不自然な音だ。




「つーかもう3ヶ月過ぎたんだし、さっさと別れて次のターゲットにいっていいんじゃね?」

「あー確かに!次はハードル上げてみるかー!」

「桐原は告白成功率10割だったしなぁ」




聞きたくないのに、身体が動かない。


信じたくないのに、聞けば聞くほど真実を聞かされている気分だった。




嘘、だよね…?



ドクン、ドクン、と不自然な音が大きくなってゆく。