本当、こいつのバスケ姿はカッコいい。
「よし、ちょっと行ってくるわ」
「行ってらっしゃーい」
準備が終わったのか、コートに入ってドリブルやシュートを打ち始めた。
8割ほどの確率で、大志の放ったボールはゴールへと吸い込まれている。
これで部活をやらないだなんてもったいないと思うくらい、こいつはバスケが上手い。
最後にバスケをやったのは高1だから、もう半年近くブランクがあるはずなのに。
それなのに、シュート率8割は最早脅威だ。
「舞ー、一緒にやろうぜ」
コートから、大志が楽しそうに呼びかける。
その笑顔が無邪気で可愛く見えた、だなんて言えるわけもない。



