好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。




舞は、本人や周りが思っている以上に繊細な性格だ。


普段から元気で、責任感も強くて、明るい性格の舞だけど、自分で溜め込みすぎると何処にも消化できずにボロボロになる。



最近で言えば、CATに現れた痴漢野郎の一件のような。



そんな性格を分かっているのは俺くらいだからこそ、どうしても言えなかった。





「ねぇ、今日ウチ寄ってかない?」

「何、襲われたいの?」

「な…っ、違います!」


帰り際に舞からのお誘いがあって、思わず意地悪を言う。



今までもからかうのは良くあったけど、ここ最近はさらにそのレパートリーが増えた。