誰にも渡したくないという理由だけで乗ってしまったことに、今更ながらに後悔していた。
「舞ー、今日バイト?」
「ううん、お休みだよ。だから一緒に帰ろ?」
ヘラっと俺に笑いかけてくる彼女に、堪らない愛おしさが込み上げてくる。
可愛すぎて、好きすぎて、辛い。
舞に隠し事をしていることが。
「あ、見てこれ。スペルミスしてるのに丸ついてる!ラッキー」
「うわ、それ実質学年ワースト1位じゃね?」
「いーもん。これは日頃の行いへのご褒美」
「あーそうですかー」
それでも、ゲームのことを話してこの関係が崩れてしまうことが怖かった。



