廊下には、幸い生徒の姿は無かった。
もう部活が開始されている時刻なので、グラウンドから生徒の掛け声は聞こえてくる。

私は自分の置かれている状況に、わけもわからず、ただただ消えてしまいたい気持ちでいっぱいだった。

恥ずかしさで体は震え、瞳からは涙が溢れてくる。

「どうしてやる?」
「んー、そうだなあ」

コソコソと夏帆達が話している。
話がまとまったようで、みんなで大笑いするのこっちを見て、嫌な笑みを浮かべた。