ぷくっと膨れた表情を浮かべて走るようにあいつは、俺の前から消えてん。


ぺたぺたたたたた


あいつの靴を踏んでるような階段を降りとる足音だけが響いたと思おった。



ザアザアっと突き刺すような雨の強さで俺の体を冷やしていくねん。


「はぁぁくしゅん」


くしゃみをしてしまいながら俺は、逃げるかのように屋上をあとにしてん。



階段の所に飛び込んできたんは、俺は、好きじゃないきららさんの姿。


何でおるねんと言いたいねんけどなぁ。