好きやねん(押さえられへん思い)



どんだけの時間がたったかは、分からへん。

隼人らしい淡々とした口調が所々、聞こえてくるねん。

俺は、ジュースもバーガーも食べきった頃に、隼人の電話が終わってん。

「すまん。
菜穂がどうしても会いたいって、言うから無理言ってすまん。
今、菜穂と逢う場合じゃないのは、分かってる。
だけど、本当、有り難う」

隼人は、菜穂を惚れてるんやろうなぁって、感じるねん。

菜穂がどんな奴かは、知らん。

でも、隼人がめっちゃ惚れさせる奴が気になるんは確かやねん。

携帯をしまいながら隼人は、平静を装ってるねんけど、いつもと違う雰囲気やねん。 

多少にやけてる隼人を見るんがめっさ、おもろいねん。