「直美、妊娠してるかもしんねぇだ。
竜神の子だって、分かってるねんけどなぁ。
中絶の同意書に竜神、書かねぇんだ。
そりゃ、中絶なんかして欲しくねぇが俺が言えねぇ。
好きでもねぇ奴と付き合って、エッチなんか出来るんか。
分からへんねん」
俺は、あんまり、聞かれたくねぇから、小声で、言ってん。
「はははははは。
そりゃ、そうだろう。
好きじゃなくても情は湧くし、疑われたくなきゃやるだろう。
永遠には、分からないだろうが、もっと複雑で、親密な所に真相がある。
軽く考えた結果、妊娠したんだ。
永遠、同意書、書こうと思ってるなら辞めとけ」
奥深いか、分からへんし、豪快に笑った後に、さらっとした言い方をされて違和感が感じるねん。



