ざわ…


「ねぇ、見て、あれって…」


「戒くん今日もかっこいい♡」


「いつ見ても黒崎って美人だよな」


「やっぱ、生徒会って美男美女のたまり場だよな」


学校へ近づくとともに、生徒が増え始めていた。


はぁ、今日もみんなこっち見てる…だからこいつと歩きたくないのに…


周りに入る生徒の視線はすべてこちらへ注がれていた。


理由はただ一つ、戒。


戒と私は生徒会の一員。


戒が副会長で、私は書記。


その中でも、戒は悔しいけど、イケメン。


隼人君もかなりのイケメンだけど、さすが兄弟、兄も兄なら弟もかっこいい。


チラ…


私は戒のことを見た。


「っち…顔だけはかっこいいんだよね、戒は」


「悪かったな、顔だけよくて」


えっ


「嘘、戒って超能力者?」


「馬鹿か、お前が喋ってたんだよ」


嘘、口に出てた?


「だって、本当のことだし~」


「お前って本当に見る目ないよな」


「え?」