~大輔~
大輔は田口夫妻の後ろ姿に、自分の祖父母の事を思い出していた。
大輔の両親は、大輔が生まれて直ぐに離婚した。
大輔は母親と二人で生活していたが、大輔が小学校に入学して間もなく、母が胃がんで亡くなった。
東京にいた大輔を迎えに来たのは、母の両親だった。
大輔は祖父母と共に長野で暮らす事になった。
慣れない生活に寂しい思いをしないようにと、祖父母が気を使ってくれていたが、大輔はすぐに友達も出来た。
それに、母と二人で生活していた時は、母が仕事のため保育園に遅くまで預けられる事も多かたが、長野に来てからは、学校から帰ると祖母がおやつを用意して待っていてくれる。
夕食はほとんど祖父母と3人で、学校の事など話ながらの食事がとっても楽しかった。
中学、高校と野球を続けて、甲子園までは行けなかったものの、県内ベストフォー入りした時の祖父母の感激は大きかった。
しかし、その年の秋、山へ出かけた祖父は足を滑らし、谷底へ転落した。
即死だった。
祖父が大好きであった大輔の悲しみは計り知れない物だった。
その時、祖母から成績の良かった大輔の為にと、祖父が大学資金を用意していてくれた事を知った。
一人祖母を残す事が気がかりだった大輔は、地元の大学に進む事を決めていた。
しかし、祖母も大輔の高校卒業を目前に、突然の心臓発作で亡くなってしまった。
二人を失ってしまった大輔は長野に居る意味が無くなってしまい、大輔は、地元の大学進学を辞め、以前から興味のあったアメリカへの留学を決めた。
祖父母は大輔の為にと、遊園地や海水浴に連れて行ってはくれたが、自分たちの為の旅行などした事があったのだろうか?
ましてや海外旅行など……
大輔は、田口夫妻の後ろ姿に自分の祖父母の姿を重ねていた。
大輔は田口夫妻の後ろ姿に、自分の祖父母の事を思い出していた。
大輔の両親は、大輔が生まれて直ぐに離婚した。
大輔は母親と二人で生活していたが、大輔が小学校に入学して間もなく、母が胃がんで亡くなった。
東京にいた大輔を迎えに来たのは、母の両親だった。
大輔は祖父母と共に長野で暮らす事になった。
慣れない生活に寂しい思いをしないようにと、祖父母が気を使ってくれていたが、大輔はすぐに友達も出来た。
それに、母と二人で生活していた時は、母が仕事のため保育園に遅くまで預けられる事も多かたが、長野に来てからは、学校から帰ると祖母がおやつを用意して待っていてくれる。
夕食はほとんど祖父母と3人で、学校の事など話ながらの食事がとっても楽しかった。
中学、高校と野球を続けて、甲子園までは行けなかったものの、県内ベストフォー入りした時の祖父母の感激は大きかった。
しかし、その年の秋、山へ出かけた祖父は足を滑らし、谷底へ転落した。
即死だった。
祖父が大好きであった大輔の悲しみは計り知れない物だった。
その時、祖母から成績の良かった大輔の為にと、祖父が大学資金を用意していてくれた事を知った。
一人祖母を残す事が気がかりだった大輔は、地元の大学に進む事を決めていた。
しかし、祖母も大輔の高校卒業を目前に、突然の心臓発作で亡くなってしまった。
二人を失ってしまった大輔は長野に居る意味が無くなってしまい、大輔は、地元の大学進学を辞め、以前から興味のあったアメリカへの留学を決めた。
祖父母は大輔の為にと、遊園地や海水浴に連れて行ってはくれたが、自分たちの為の旅行などした事があったのだろうか?
ましてや海外旅行など……
大輔は、田口夫妻の後ろ姿に自分の祖父母の姿を重ねていた。


